第9話 古川小学校の親友たち
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14歳まで古川に住んでいた吉野にとって、古川の思い出は小学校と深く結びついています。当時の古川尋常小学校(今の古川第一小学校)で吉野と仲が良かったのは、後にこの小学校の第14代校長となった清野金太郎でした。二人は雑誌の手作りに夢中でした。吉野が古川を出てからも二人は手紙のやり取りを続け、明治35年には吉野を介して、東京の牧師を古川小学校の教員たちの聖書研究会へ呼んでいます。
小学校時代から成績はいつもトップだった吉野ですが、作文についてはその上を行く同級生が二人いました。小学生向け雑誌への投書で見事1等賞を取った谷地森きわと三浦吉兵衛は、校長先生からみんなの前で賞品を受け取りました。投書魔の吉野がこの応募に参加しなかったはずはないのですが、自身の回想の中では参加したかどうかよく分からないなどと書いています。しかし教室のみんなから羨望の視線を浴びながら賞品を受け取る二人を見て、悔しい思いをしたようです。 |
| その後大学まで共に歩んだ三浦を吉野はライバルとして意識し、三浦が珍しい本を読んでいると、負けずに本を集めました。
また、物知りの三浦に対抗しようと読書に精を出し、古川で初めて本屋ができると、毎日のように学校帰りに通いつめました。吉野が本好きになったのは、このころだと思われます。
晩年には古本集めを趣味とした吉野ですが、その陰には幼いころの友人たちとの切磋琢磨の思い出があったのです。
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